新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でマスクの有効性や性能がいつになっても話題になっています。
結論を先に書いてしまえばマスクは有効です。
但し、有効なのは確実であっても何処まで有効なのかを数値化する事は難しいのです。
目次
マスクが有効か無効かの議論は無意味
マスクは一部の専門分野で使う医療用マスクや防塵用マスクなど含め規格がある物もありますが、マスクと言う呼称に対しての規格はありません。
ドラッグストアなどで購入してもアベノマスクでも自作してもマスクはマスクです。
性能や性質が違うのに「マスクは有効か」と言う大雑把な議論自体が本来成り立ちません。
ブラウン運動とマスク
そうですね、正確に言えばマスクの穴よりウイルスが小さくても、ブラウン運動によりマスクで捕集出来るから有効、と言う意味です。
意味合いだけをザックリ簡単解説します。
直径1センチの穴が空いているザルがあります(マスクの穴)。
かおりんさんが直径1ミリの針(ウイルス)を持ちザルの穴へ通すとします、出来ますか?
はい、では針を持つ手が(もしくは針自体)凄い勢いで震えて(動いて)いたらどうでしょう?
これがブラウン運動です。
微粒子(ウイルス含む)はとてつもない勢いで不規則に動くので、マスクを通過出来ずに捕集される事になります。
ただここで勘違いしていけないのは、ブラウン運動は新型コロナウイルスだけの動きではないと言う事です。
ブラウン運動は他の粒子でも起きている現象で、例えば私達がよく知っているインフルエンザウイルスにしても同じです。
マスクをしていれば感染しないと言えるでしょうか?
そうですよね、今回はコロナ禍で一気にマスクの需要が高まり品薄になった事でマスク議論ばかりが盛り上がってしまいました。
毎年、季節性のインフルエンザはある程度流行しますがマスク議論がここまで高まった事はありません。
ウイルスの大きさなら新型コロナもインフルエンザも似たようなものです。
品物不足がマスク議論(騒動)を生んだ
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかりたくない→マスクをつける→品薄や売り切れ続出で困った→そもそもマスクの有効性は?→テレビやネットで情報氾濫→・・・・・・。
これが一連の流れで、中でも重要なのは品薄や売り切れ続出の部分です。
需要と供給のバランスが崩れ、一時期は入手困難になり買占めや転売まで起きました。
多くの人がマスク情報に過敏になり高額で購入した方も数多くいたでしょう、この心理状態ならマスクの有効性や機能まで知りたくなって当然です。
更に専門家や研究者の間でも有効性の見解がバラバラに分かれているので、私達一般人は混乱する事となりました。
何故、専門家の見解が分かれるのか?
研究や実験は様々な機関で行われていますがそれはマスクだけの性能であり、生活の中からデータ収集を行い蓄積したものではないからです。
新型コロナに限らず日常生活でマスクをかけているか、かけていないかの差で感染症に感染する確率がどの程度変わるか、というデータを集めるのはほぼ不可能と言われています。
統一見解を出せるようなデータが存在しない以上、有効性の見解が分かれるのは当然と言えます。
マスクは有効そして自己防御の一手段である
有効です、但し冒頭に書いた通りで有効性を数値化したり、マスクをかけるかけないで何処まで感染度合いが変わるかを証明する事は出来ません。
研究機関や開発メーカーなどで行われた実験結果を公表しているものはありますが、あくまでもフィルター(布やガーゼの部分)の性能です。
又、特定の実験環境下での結果だとも言えます(まともな実験なら環境まで記載されています)。
そもそも実際に人がかけた時マスクの周りが隙間だらけなら、マスク部分の性能など意味ありませんよね。
ブラウン運動にしろ帯電効果にしろ、よくご存じですね。
ただ今更で申し訳ありませんが、私達一般人はマスクに効果はある事だけを知っておけば十分でしょう。
そしてマスク着用は手洗い、ソーシャルディスタンスを保つ、三密を避けるなどと共に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染防止に役立つ一つの手段だと言う事です。
もしマスクで拘る部分があるとしたら使い方の方が大事です。
マスク着用時の注意点
・着脱時になるべく布(ガーゼ)部分に触らないようにする
・但し、隙間を無くす為に周辺部分の調節は重要
・着用中もなるべく布(ガーゼ)部分に触らない、又、ずらさない
・マスクを外した後は手洗いをする
マスク自体の性能を気にするより、これらの使用方法を守る事の方が感染防止に繋がります。
マスク議論はもう終わりにしましょう
マスクの有効性を議論することは不毛です、誰も100点満点の回答は出せません。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、まだ解明されていない部分が多く、日進月歩で研究が進んでいる状態です。
感染防止についてもマスクを含め完璧な方法はありません。
よって有効な手段を複数組み合わせて、感染する可能性を少しでも低くすることが最高の感染防止対策になります。
1、手洗いをしっかりする
2、マスク、フェイスシールド、ゴーグルなどの装着
3、三密の回避(ソーシャルディスタンス維持や換気への注意)
この組み合わせは全て大事であり、マスクは一要素でしかありません。
無意味なマスク論議は終わりにして、個人でも可能な複合技で新型コロナ感染防止対策を行っていきましょう。
マスクの咳エチケット効果
オマケ要素になりますが咳エチケットの参考動画を2本紹介します。
不織布マスク、アベノマスク、様々な素材を用いた手作りマスクまで含めた実験動画です。
ご注意頂きたいのは咳エチケットの実験であり「感染防止」よりも「感染拡大防止」に重きが置かれていると言う事です。
<不織布マスクとアベノマスク>
<その他 様々なマスク>
ご覧頂けば分かりますが専門研究機関などで作成されてものではありません、それでも見応え十分です。(筆者は動画作成者と一切関係御座いません)